起業するということの意味

起業を考える人にとって、「起業することの意義」、すなわち
「起業することが自分自信にとってどんな意味があるのか」は
何よりも重要なことです。

起業という言葉の意味は、
辞書(大辞林)では「新しく事業を始めること」ですが、
起業する人にとっては、「新しく事業を始めること」以上の何か
があるはずです。

その何かが重要なのです。

起業する人にとって、
起業は自分が達成したい何かを叶えるための手段だと思います。
起業することによって、何かが達成されることを期待しているはずです。
「起業によって自分が達成したいこと」つまり「起業の目的」は
起業前の最初の段階でハッキリさせておかなければなりません。

既に起業しているけれども、決まっていないのであれば、
これからでも明確にするべきです。

ちなみに「起業の目的」のよくある例として、
次のようなものがあります。

「大金を得る」
「社長(一国一城の主)になる」
「自分の会社を持つ」
「自分の力を発揮する」
「自分のアイデア、やりたいことをビジネスとして実現する」
「社会に貢献したい」
など

起業前のファーストステップとして、
「自分が起業によって達成したいこと」「起業の目的」を
ハッキリさせることを是非やっておきましょう。

会社の種類

会社には、いくつかの種類があります。

・株式会社:株主が資金を出資し、株主総会でその会社の運営方針を決定する会社です。
出資者は、有限の責任にもを負うものとしています。
日々の業務は、代表取締役が責任を持って行うことになります。

合同会社・合名会社・合資会社は、持分会社と呼ばれるものです。
資金を出した人達で決定と運営をして行く会社です。
責任の範囲や出資金の譲渡などに関して、違いがあります。

・合同会社:株式会社と同じく、責任範囲は有限となっています。
・合名会社:社員が出資をしますが、責任範囲は無限となっています。
・合資会社:無限責任社員と有限責任社員がいる会社です。

事業内容や用意出来る資金などを考えて、最適な会社の形態を選ぶことが大切です。
普通の人が会社と言われて思い浮かべるのが株式会社であることからも、
株式会社以外の会社については認知度も低く、信用度も低い傾向があります。
また、会社は社内での決め事以外にも、会社法に則った会社の運営が求められます。

なお、他に有限会社という会社の形態もありますが、会社法が変更されてからは、
新しく設立すること出来なくなりました。
現在営業している有限会社は、全て古い会社法の時代に設立された会社です。

起業する時の公的機関の利用

新しく事業を起こすのであれば、色々な公的機関に起業についての相談が出来る窓口が
設けられています。
起業前のどの段階であっても無料で相談をすることが出来ますが、
相談出来るのが短時間であるため、出来るだけ具体的な資料を揃えて
相談内容も具体的なものものにした方が、有効な相談をすることが出来ます。
何か起業に関して分からないことがあれば、相談に行くと良いでしょう。

資金の調達に関しても、地方自治体やその他の公共機関からの支援を受けて、
通常よりも低い金利で金融機関から創業資金を借りることが出来る融資制度が
利用出来ます。
事業内容・事務所の予定地・創業者の居住地などについて、
条件を満たす必要がありますが、
創業予定者や創業間もない会社しか利用出来ない制度ですので、
利用の検討をしても良いでしょう。
この融資制度の利用するための申請をする際には、担当者と事業内容などについて
相談を行うことになります。

そして、審査の際には、提出した事業計画書を元にして、その内容の実現性などについて、
金融機関などが評価することになります。
審査の結果、金融機関が融資をすると決定すると、指定した銀行口座に
資金が振り込まれることになります。

起業時のパートナーについて

起業する際にパートナーの存在は重要だ。

始めから依存あり気のパートナーは問題外だがw
起業を成功させる上で、また、特に会社の発展を加速させていく上では、
パートナーがいるかいないかは、大きく違ってくる。

昭和の時代に成功を収めたホンダやソニーでも、立役者である創業者の陰には
優れたパートナーの存在があったことは有名だ。

<ホンダ>
本田宗一郎(開発)、藤澤武夫(経営)
<ソニー>
盛田昭夫(経営・営業)、井深大(開発)
※敬称略

アメリカでもアップルやグーグルなど、大成功を治めている企業では、
創業者の陰に良いパートナーがいる。

<アップル>
スティーブ・ジョブズ(経営・営業)、スティーブ・ウォズニアック(開発)
<グーグル>
ラリー・ペイジ(開発)、セルゲイ・ブリン(開発)、エリック・シュミット(経営)

起業から、会社の発展まで全部一人でやろうとしても、結局どこかで無理が
生じてしまう。何より、発展するときのスピード、加速度が違ってくる。

とはいえ、良いパートナーが運よく近くにいて見つかってくれれば良いのだが、
そうはまくいかないものだ。
自分から積極的に探しにいく場合には、各種セミナー、イベント、交流会など、
また最近では、facebookや専門サイトなどのネットを通じた出会いもあるようだ。

起業を成功させていくためにも、まずは、人との出会いを多くして
良いパートナーとめぐり合えるチャンスを増やすことが重要でしょう。

事業計画書 実際に事業を行う際のスケジュール

事業計画書の中の実際に事業を行う際のスケジュールも、大変に重要な項目です。

社内の人達はこのスケジュールを元に仕事を行いますので、
実現可能な計画でないと、事業に参加をしてくれません。
実際に作業をする人の能力や事情なども、考慮に入れる必要があります。

社外の人達は事業計画書のスケジュールを見て、計画を立てた人が
事業にどの位詳しいのかを判断します。
実現性が乏しかったり、時間が掛かり過ぎるようなスケジュールでは、
事業に協力してもらうことは出来ません。
事業を開始してからも、事前に立てたスケジュール通りに仕事が行われているかによって
事業の成否が判断されますので、実際の作業が遅れていると事業への協力を打ち切られる可能性も出て来ます。

何らかの事情により、スケジュール通りに行かないことが多いので、
余裕のあるスケジュールをつくる必要があります。
事業を開始してからは、常にスケジュールと実際の作業を比較して、
遅れそうな作業については早目に対策を立てなくてはなりません。
事前に立てた計画よりも、上手く行く方法が見付かった場合は、
柔軟に取り入れるようにします。
その場合も、費用や日程などとの関係を考えて、顧客や社外の協力者の
同意が得られるのかを検討する必要があります。

事業計画書 資金や損益に関する計画

事業計画書の内容には、資金や損益に関する計画の項目がありますが、
ここも非常に大切な箇所になります。

一緒の仕事をする人達は、最初から利益が出るとは思っていませんが、
どの位の期間我慢すれば、利益が出て来て給与の心配がなくなるのかに関心があります。
あまりにも長い間、我慢しなくてならないのであれば、最初から参加を断る人もいますし、
計画通りの利益が出ないようであれば、退職を検討する人も出て来てしまいます。

社外の人達は、実現可能な計画なのかを、損益の計画を参考に判断をします。
簡単に達成出来るような低い目標を元に、計画を立ててしまいますと、
リスクを受け入れてまで投資をする魅力がなくなりますので、
資金を貸してくれないことになります。
そのため、達成出来そうでありながら魅力のある高い目標を設定することが、難しい所です。

この資金や損益に関する計画については、会社の経理に専門家や
参入する業界の事情に詳しい人などの複数の人の意見を聞きながら、
作成するようにしないと現実離れした計画しか作ることが出来ません。

事業計画を考える初期の段階から、このような事業成功に欠かせない人達に
参加してもらうことが事業を成功させるには、不可欠のことです。